ワイン造りは儲からない


写真左側は千歳ワイナリーの三澤さん、右側は白井さん

先日、小牧ワイナリーの醸造家白井さんとワインを飲みながら話す機会に恵まれた。

日本の多くのぶどう農家は、家族での零細経営。
働き手は高齢になりつつあるも、跡継ぎはいない。
小牧ワイナリー自体も問題点は多く現状は甘くはない、と。


「今なら絶対にワインはやらない」白井さんは断言する。
以前はたまたま会社の方針で自分も若かったからこの道を選んだけど・・・

それでも、白井さんは「小牧ワイナリーのワインは、これから」と話す。


グラスに注がれた美しく透き通ったオレンジ色のワイン。

その年の小牧ワイナリーで育った「マスカットベリーA」は色素が薄く、それを無理に赤ワインにするのではなく、ロゼにすることで良さが引き出されるのでは、と思い造られたそう。

このとき、他にもいろいろなワインを飲んだが、実はこれが一番美味しかった。

フルーティーでありながら、きりっとした酸味もあり後味の余韻は根菜野菜のように長く深い。

「ぶどうにも人間にも無理をさせない」
「良いところを伸ばす」
そんな優しさをワインから感じた。



どうか、優しさと経営が≒である世の中でありますように。

どうか、百年先、千年先も、
土から造られた植物を食べられる、
人が造るお酒を飲める、

「令和」がそんなツナガル時代になりますように。

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